挑決3局目
9月19日(金) -挑戦者決定三番勝負第三局-
▲佐藤 康光二冠(1組2位)- △木村 一基八段(1組優勝)
表のように両者の対戦では先手を持った棋士が勝っていたが、その後、後手を持った棋士が4連勝している。あくまでも一時的な現象とはいえ面白い。竜王挑戦を決める本局ではどちらの手番の棋士が勝利を収めるだろうか。
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午前9時ごろの東京。9時ごろは曇っていたが、対局開始時刻あたりになって晴れてきた。
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佐藤二冠は横に水筒とペットボトルのお茶を用意した。
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木村八段はのど飴やティッシュペーパーなどを用意していた。
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昼食休憩。佐藤二冠の昼食の注文は鴨せいろ、天然水2リットル、ペリエ750ml。木村八段は注文なしです。
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図は40手目△1四歩まで。ここで佐藤二冠が54分考えて昼食休憩に入りました。消費時間は佐藤二冠1時間23分、木村八段は22分です。
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昼食休憩時の特別対局室。対局室に入ると、佐藤二冠が一心不乱で読みふけっていた。
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佐藤二冠の盤側。佐藤二冠が昼食時に注文していた天然水が到着した。
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本局で使用されている駒は宮松影水作の清安書。
木村八段が△9五歩と仕掛けました。本局で初めて両者の駒がぶつかります。
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本日、将棋会館での仕事を終えた渡辺竜王と佐藤天四段が控室に登場しました。
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木村八段は1時間22分の大長考で△3三桂とぶつけました。決戦間近です。
先手はここで単に▲5五歩とするか、
▲9六歩 △同歩 ▲同香 △9五歩 ▲同香 △同角と自陣が傷つきますが、
その代償に香歩と手駒にしてから▲1五歩 △同歩 ▲3五歩と攻める手が有力のようです。
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渡辺竜王、佐藤天四段に加えて中原永世十段・名誉王座と佐藤義八段が検討に参加しました。
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図は59手目▲9六歩まで。佐藤二冠が猛攻を仕掛けています。特にこの▲9六歩は自玉側の香車を持ち駒にして、戦力を足して攻めていく構想のようです。
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62手目△9五歩が指される瞬間の様子。激しい手つきで指された。
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△3四歩の局面で佐藤二冠が8分考えて夕食休憩に入りました。消費時間は佐藤3時間19分、木村3時間21分。
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夕食休憩に入っても佐藤二冠は考え続けています。10分ほど考えた後、退室し隣の部屋で行われている順位戦羽生三冠―郷田九段戦、王将戦藤井九段―石川六段戦を見に行きました。
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佐藤夕休盤側。佐藤二冠の盤側にはお茶、ペリエ、スポーツドリンク、ミネラルウォーターが置かれています。
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木村八段の盤側にはヨーグルト、のど飴、そば茶、ティッシュペーパーが置かれています。
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1筋を破った佐藤二冠ですが、木村八段も控え室では検討されていなかった受けで対応します。
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図は89手目▲3二歩まで。飛車を成り込んだ佐藤二冠が軽手を放って攻めを続けます。
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将棋ファンの女性能楽師の方からプリンの差し入れがありました。甘いものを摂取して脳をより活性化させる検討陣です。
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図は99手目▲1三歩成まで。厳しいと金攻めです。控え室の検討でも先手の佐藤二冠良しで一致しているようです。
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第20期竜王戦挑戦者決定三番勝負は123手で佐藤二冠の勝ちとなりました。
本局を制した佐藤二冠は2年連続5回目の七番勝負登場となります。
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終局直後の佐藤二冠。 一年をかみ惜しめるような表情で駒を並べ直した。
両対局者の終局直後のコメントです。
佐藤二冠
「(今日の将棋を振り返って、との問いにしばらく考えてから)最近何局かある将棋です。仕掛けのタイミングが難しかったです。途中はよく分からなかったですけど▲1三歩成とと金ができたのでやれそうだと思いました。(連続挑戦ですが、との問いに)前期は星ひとつというところで届かなかったので、今期は頑張りたいです」
木村八段
「(今日の将棋を振り返って)あまりいいところがなかったです。(作戦として失敗したところがあったのですか、との問いに軽く笑みを浮かべながら)どうなんでしょうねえ。考えたけどいい手が指せませんでした」
その後感想戦に入りました。
感想戦が始まりました。納得いかない敗戦か、木村八段はしきりに頭をかいています。
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第2局の終局後と異なり、木村八段はほとんど汗をぬぐいません。敗戦の無念さを噛み締めているかのようです。
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佐藤二冠はほとんど表情を変えず、淡々と感想戦を進めています。
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感想戦後、TVのインタビューが行われました。
「今年は竜王戦に集中できますから(笑)」
と番勝負に向けて決意新たな佐藤二冠です。
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感想戦のポイント
図は55手目▲3五歩まで。ここで△同歩と取ったのが疑問手。
以下▲1五歩△同歩▲9六歩から9筋で駒を補充して、佐藤二冠の攻めが決まりました。
図の▲3五歩には△同銀が正解だったようです。
以下、▲同銀△同歩▲1五歩△2五桂▲同歩△1五歩と進みますが、この進展ならば難解だったようです。
木村八段は何度も銀で取るんだったと悔やんでいました